有田川、ピリリとヒヤリを楽しむ旅

【道の駅しみず】

今や道の駅の認知度は高く、全国に1,200か所近くある。和歌山県内には35か所あり、この番組でもよく訪ねる観光や人流の拠点となっている。近年では経済効果が大きかったり、防災拠点だったりもする。正式に始まったのは1993年で、最初の指定は全国103か所だった。その際に指定された道の駅の一つが、ここだ。グラウンドや散策道はもとより、スポーツもできるし、バンガローやバーベキュー施設があり、キャンプもできる広大な敷地で、「ふれあいの丘」の名も持つ。今回の旅のスタートはここから。旅女子は、最多参加を更新中の2人であり、コンビの三浦ちあきさん(写真左)と伊舞なおみさん。コンビ13回目のベテランだが、8か月ぶりとちょっと久しぶり。そんなに会っていないとは思えないと三浦さん。プライベートでも進行があり、今やSNSで互いの行動を確認できたり、ネット交流もあるからかもしれない。

道の駅しみず

道の駅しみず


☆番組は、ここから聞くことができます。

この道の駅と番組のかかわりでは、2017年6月「有田・日高、山をめぐり海をめざすドライブ旅」(三浦ちあき&峪仁美)や、2019年4月「有田から北山、“秘境の道の駅”全部行く旅」(三浦ちあき&伊舞なおみ)で立ち寄っている。そして、現在、新型コロナウイルスの感染拡大防止のためか、トイレや駐車場以外の道の駅の施設は、土日など休日のみの開館となっている。
年季の入ったプレート

年季の入ったプレート

スタンプ台がある

スタンプ台がある

放送は土曜日だが、訪れたのは平日なので、レストランなどの施設は利用できなかったが、スタンプラリーのスタンプは押せる。新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、スタンプを休んでいたり、押せない時期があったりするところもあることからすると、スタンパー(伊舞さんが言った言葉)にとってはうれしい。指定から30年近く、歴史ある道の駅(?)を象徴する年季の入ったネームプレートの下に、スタンプ台はある。スタンパー伊舞さんは、これが楽しみにやってきたというほど。早速、押す!ちなみに、今使用している伊舞さんの近畿道の駅スタンプラリーのスタンプ帳は、前述の2019年4月の旅の際に、有田川町の道の駅「明恵(みょうえ)ふるさと館」で購入したもの。三浦さんもこの時買ったがすでに逸していた(ということで、当時、予備に買っていたものを進呈した)。
スタンプを押す

スタンプを押す

しみずのスタンプ

しみずのスタンプ

道の駅スタンプは、場所ごとに絵柄が異なり、地域性などを出している。ここは、中央に原産で特産のぶどう山椒、右側にしみず温泉はわかるが、左の女性と犬は何?となった。有田川町役場に確認したところ、ドッグランがあるからということだった。地域性はないが、その当時、まだ珍しかったのかもしれない。きれいに押せたと大満足の伊舞さん。
獅子の石造の前で

獅子の石造の前で

有田川

有田川

写真の獅子の石像は、友好都市の中国・貴渓市(きけいし)から贈られたもの。当初、この場所から番組のオープニングトークを始めようとした。ところが、しゃべり始めた途端、近くの道路工事現場から大きな音が聞こえてきたため断念した。幻のショットだ。一方、道の駅のそばには有田川が流れている。三浦さんがガン見していたアユ釣りと思われる釣り人がいる。川を挟んで、国道480号が通っている。今回の旅は、主に有田川に沿って、この国道を移動する。
トレーラーハウス

トレーラーハウス

番組では触れなかったが、この道の駅には和歌山放送と関わりの深いものがある。1994年、和歌山マリーナシティを会場に開催され、72日間の会期中に300万人を超える観客を動員した「世界リゾート博」を覚えているだろうか。その会場で、和歌山放送が運営していたキャンプ場「のびのび村」(運営担当は、現社長)で使用されていたトレーラーハウスが、博覧会終了後、この道の駅のキャンプ場で使われている。今も現役のものがありそうだ。懐かしい(懐かしいのは、ひげDで、ほかのメンバーは知る由もない)。

【山椒とわさび】

旅は始まったばかりだが、昼食へ。国道沿いにある「赤玉(あかだま)」で名物「わさびすし」をいただく。小ぶりのめはり寿司のようだが、わさびの葉で包まれた押し寿司だ。一口とはいかないが、二口サイズくらい。中は、うなぎとわさびとさば。真妻(まづま)わさびは印南町が発祥で特産ということもあり、つんとした辛みが大人の味だ。女子2人は「わさびすし定食」を注文。わさびすし3個と麺がセットになっている。麺は自由に選べる。三浦さんは山椒を練りこんだ香椒麺(こうしょうめん)、伊舞さんは山椒入り和歌山ラーメンを。やさしい刺激のおいしさを堪能した。

香椒麺のわさびすし定食

香椒麺のわさびすし定食

わさびすしの赤玉

わさびすしの赤玉

【しみず温泉】

赤玉の近くから急な坂道を登っていくと六角形の建物が見えてくる。しみず温泉だ。日帰り入浴もある。今回は、お土産や特産、レストランやカフェもある「あさぎり」を訪ねた。ぶどう山椒商品や紀州保田紙(きしゅうやすだがみ)製品が並んでいる。三浦さんは4年前の女子旅で保田紙の紙漉きを体験している。体験は、あさぎりに併設の「体験交流工房わらし」でできる。話が広がるかと思えば、記憶が曖昧だ。ちょっとちょっと三浦さ~ん。

ぶどう山椒商品

ぶどう山椒商品

保田紙商品

保田紙商品

数ある商品の中で、気になるこんにゃく商品の数々。中でも、「こんにゃくかむかむ」。なんだろう。
気になるこんにゃく

気になるこんにゃく

こんにゃくかむかむ

こんにゃくかむかむ

突然訪れたにもかかわらず、温泉やあさぎり、道の駅などを運営したり、物産販売などを手掛ける有田川町ふるさと開発公社、代表理事の林吉男(はやし・よしお)さんが相手をしてくれた。元教師という経歴で、アイデアマン、実行力抜群という感じ。待っているだけではお客さんは来てくれない。体験観光に力を入れている。商品開発にも。ということで、気になっていた「こんにゃくかむかむ」の試食をさせてもらえることになり、大喜びの女子たち。プレーン、山椒、唐辛子の3つの味がある。食感はこんにゃくというより、貝など海産物のおつまみ系。肉ではないが、確かにジャーキー感はある。林さんが、もう一つ紹介してくれた「揚げたこもどき」も気になるし、こんにゃくの実演販売カーも見てみたい。これは、休日に訪ねてみないといけない。
開発公社の林さんと

開発公社の林さんと

開発公社の林さんと

開発公社の林さんと

もうひとつ、伊舞さんが気になって買った「山椒チョコ」も試食した。初心者用・中級者用・上級者用の3種類。初心者用・中級者用は普通においしいチョコレートだったことに油断して口にした上級者用だったが、後味の山椒がスゴイ。これは面白い。ぜひ試してほしい。
山椒チョコレート

山椒チョコレート

試食タイム

試食タイム

あさぎりの周囲は芝生広場があり、顔出しパネルがあるい。あればするのがお約束。林さんによると、いつまでも若々しくということで、学生服とセーラー服なのだとか。さらに散策を広げると、水車が並ぶ小径があり、あじさいが植えられていた。訪ねたころは、まだ花には早かったが、放送のころは見ごろになっているのではないかと思われる。
青春の顔出しボード

青春の顔出しボード

水車

水車

【あらぎ島】

国道480号をさらに下ると、道の駅あらぎの里がある。ここは、日本棚田百選の一つ「あらぎ島」への足がかり。飲食や物産販売もある。地域特産のぶどう山椒のマスコットキャラクター・山椒ブラザーズのぬいぐるみたちが出迎えてくれる。みんなちゃんとマスクをしている。三浦さんは、マリモみたいだと言ったが、小粒でピリリの山椒だから。そして、ここでもスタンパー伊舞さんはスタンプを押した。

山椒ブラザーズと

山椒ブラザーズと

またまたスタンプを押す

またまたスタンプを押す

蛇行する有田川に囲まれたあらぎ島は、ちょうど田植えが終わった時期で、田んぼが水鏡になっていた。いつ来てもいつ見ても美しい。三浦さんが撮ったあじさい越しのあらぎ島の写真も掲載しておく。数年前の大雨で、展望台付近で土砂崩れがあったことから、改修とともに、展望所が新しくなったのだ。案内板も整備されている。女子2人はまず、高台から全景を楽しんだ。日本の原風景的な景観であるとともに、ユニークで唯一無二の景観を楽しめる。このあらぎ島を含む眺めは、2013年、国の重要文化的景観(蘭島及び三田・清水の農山村景観)に指定され、また、今年2月には、日本農業遺産(聖地 高野山と有田川上流域を結ぶ持続的農林業システム)にも認定されている。
あじさい越しのあらぎ島

あじさい越しのあらぎ島

あらぎ島全景

あらぎ島全景

新しい展望所は、従来の道路脇から一段下、二段下にある。つまり、よりあらぎ島を近くで見ることができる。
あらぎ島が近い

あらぎ島が近い

あらぎ島が近い

あらぎ島が近い

有田川町は2006年、有田川沿いの3町が合併して誕生したが、今回訪ねた旧清水町エリアは、ぶどう山椒の原産地といわれ、生産量日本一の特産地でもある。あらぎ島近くにもぶどう山椒畑が多くあるので立ち寄ってみた。まさに小さなぶどうという青い実が実っていた。実っている状態では香りはしなかった。ぶどうという名は見た目から来ていて、ぶどうのように実っているわけではない。それもそのはず、山椒はミカン科の柑橘類なのだ。伊舞さんがミカンの木のようだと言ったのはさすが。実家がミカン農家だけのことはある(?)。
ぶどう山椒畑

ぶどう山椒畑

ぶどう山椒

ぶどう山椒

【粟生の巌】

さらに有田川に沿って下っていくと、四村川(よむらがわ)との合流点に、粟生の巌(あおのいわお)がある。岩倉(いわくら)神社のご神体の巨岩で、高さ25メートル、周囲は100メートルあるとか。岩倉神社は、小さな神社だが、創建は高野山より古いと記されていた。

岩倉神社の由緒を読む

岩倉神社の由緒を読む

かたつむり

かたつむり

参拝しようと手水舎でひしゃくを手に取ると、中に小さなかたつむりがいた。使わずにそのまま戻したのはいうまでもない。石段を登って神社に参拝した。
岩倉神社の境内へ

岩倉神社の境内へ

岩倉神社に参拝

岩倉神社に参拝

川を挟んで見える粟生の巌を眺める女子たち。しめ縄がいい感じ。かっこいい。
粟生の巌

粟生の巌

石の橋の上で

石の橋の上で

四村川を渡る石の橋がまたまたかっこいい。合流地点の水流も見ごたえがあり、涼しい。河原に降りることもできるようで、訪ねたときも、水に足を浸けて涼をとっている人がいた。女子たちは、巌にさわって、パワーをもらった。そして、今回の旅ではあちこちでウグイスの声を聞いたが、ここはひときわ大きくその声が響いていた。
川が合流する場所

川が合流する場所

粟生の巌に接近

粟生の巌に接近

【吊り橋】

有田川町の人気スポットにして、ある意味アトラクション的要素があるのがここ、蔵王橋(ざおうばし)。バス停には、「ようこそ棚田の里へ」とあるが、それは、有田川町のことで、この場所には、棚田感は全くない。

蔵王橋バス停

蔵王橋バス停

蔵王橋へ

蔵王橋へ

蔵王橋は、有田川の二川(ふたがわ)ダム湖に架かる赤い観光吊り橋で、長さは約160メートル。かつては、自転車も通れたようだが、今は歩行者専用だ。ひっきりなしに観光客がやってくる。それぞれにカメラやビデオカメラを持っている。ユーチューバーかもしれない。
蔵王橋の支柱を見上げる

蔵王橋の支柱を見上げる

蔵王橋

蔵王橋

写真を撮る(女子旅チームは音も録る)には、いわば橋を独り占め状態にしないといけない(いけなくはない)。そのタイミングが難しいほどに次々と観光客が訪れる。いいことではあるが…。さぁ、行こうか。
さぁ渡るぞ蔵王橋

さぁ渡るぞ蔵王橋

蔵王橋を渡っていく

蔵王橋を渡っていく

足下から水面が素通しで見える。高いところが苦手という人は足がすくむかもしれない。三浦さんは苦手気味。ちなみに橋の足下から、水面までの高さは20~30メートル(ダム湖の性質上、水位が上下するため幅が大きい)。もちろん揺れる。颯爽と渡り始めた女子たちだが、ほどなく、キャーキャー言ってる。
蔵王橋を渡る女子

蔵王橋を渡る女子

足下は素通し

足下は素通し

橋には手すりがなく、その分不安定だが、眺めは抜群だ。橋を渡っているというより、川の上空にいるかのよう。風が心地よく、絶景を満喫できた。
蔵王橋の上で

蔵王橋の上で

蔵王橋に女子2人

蔵王橋に女子2人

さらに有田川を下っていくと、また別の吊り橋があるのを見つけた。バス停には「植木橋(うえきばし)」とある。
植木橋バス停

植木橋バス停

植木橋前で

植木橋前で

植木橋のたもとで、旅のまとめをし、最後に渡ってみた。この橋の上からの有田川も絶景だ。
植木橋を渡る

植木橋を渡る

植木橋から

植木橋から

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