【復元をめざす新宮城】
那智勝浦新宮道路があるので、串本から新宮はあっという間に移動できる。やってきたのは新宮城。城といっても建物はなく、石垣だけが残る城跡。熊野川の河口近くという立地から、川も海も見通せる。そんなわけで沖見城(おきみじょう)の別名を持つ。もう一つの別名、丹鶴城(たんかくじょう)の名まえが通っている。城跡も丹鶴公園として市民に親しまれている。桜の名所でもある。
新宮城は丹鶴山の上にあり、その下を(トンネルで)JR紀勢線が通り、鉄橋で熊野川を渡って三重方面へと通じている。新宮城は、和歌山城と並び、国の史跡になってる。県内ではこの2つだけ。日本百名城には和歌山城が、続日本百名城には新宮城がラインナップされている。これ、スタンプ帳にもなっていて、スタンピストの伊舞さんは予習済み。ちなみにスタンプは、城跡ではなく、世界遺産・阿須賀神社内の歴史民俗資料館にある。当然押してきた。
今年はほかの番組の取材でたびたび新宮を訪れ、新宮城も行ったという三浦さんの話を聞き、この場所の案内係に任命した。案内係だが、1回来たことがあるだけの三浦さんと、来るのは初めてだがお城好きスタンプ好きで予習済みの伊舞さんという構図だ。
新宮城跡と書かれた門を入ると石段が伸びている。結構ありそうだ。その石段を上る前に、何かの募集の案内に気づいた女子2人。懸賞金付きの募集で、賞金総額1,700万円!に女子はくぎ付けになる。城跡だけの新宮城は天守など、建物の復元を目指し、その参考になる正確な古写真などを探している。それに懸賞金がついている。いつの日か復元されたお城も見たい。
「はあはあ」言いながら石段を上ると展望が開けた。熊野川の河口付近が見えている。濃い緑色で穏やかだ。そして、石垣が美しい。さぞやお城も立派だったろう。想像が膨らむ。今年は、和歌山城に徳川頼宣(とくがわ・よりのぶ)が入城して400年の節目だったが、その付家老として水野重仲(みずの・しげなか)が新宮城に入部したので、こちらも400年。ともに記念行事が多い年だった。その重仲が築城を進めたというのが在りし日の新宮城だ。別名の丹鶴城はかつてこの場所が丹鶴姫の住まいだったことに由来するが、それは歴史的にはずーっと昔のこと。ちなみに、丹鶴姫は源為義(みなもとの・ためよし)の娘で、鎌倉幕府を開いた源頼朝(みなもとの・よりとも)の叔母にあたる。そんな歴史もまた楽しい。城公園内には丹鶴姫の碑もあった。
「はあはあ」言いながら石段を上ると展望が開けた。熊野川の河口付近が見えている。濃い緑色で穏やかだ。そして、石垣が美しい。さぞやお城も立派だったろう。想像が膨らむ。今年は、和歌山城に徳川頼宣(とくがわ・よりのぶ)が入城して400年の節目だったが、その付家老として水野重仲(みずの・しげなか)が新宮城に入部したので、こちらも400年。ともに記念行事が多い年だった。その重仲が築城を進めたというのが在りし日の新宮城だ。別名の丹鶴城はかつてこの場所が丹鶴姫の住まいだったことに由来するが、それは歴史的にはずーっと昔のこと。ちなみに、丹鶴姫は源為義(みなもとの・ためよし)の娘で、鎌倉幕府を開いた源頼朝(みなもとの・よりとも)の叔母にあたる。そんな歴史もまた楽しい。城公園内には丹鶴姫の碑もあった。
石垣の前で記念撮影する女子2人だが、日の光が赤みを帯びていることにお気づきだろうか。そう、すでに夕方なのだ。旅の始まりの大島まで、リアル出発地点の和歌山市から、時間も距離も結構あったとはいえ、まだ旅の半ばにもかかわらず、日が暮れようとしている。伊勢海老に時間とられすぎた結果だ。
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【冬の温もり】
まだ明るさの残るうちに到着予定だった田辺市本宮町の川湯温泉郷。冬だけの仙人風呂にやってきた。すっかり、日が暮れ、夜になってしまった。三浦さんは2017年12月の「口熊野から奥熊野、秘境を訪ねる旅」で柳橋さやかさんと訪れて以来2年ぶり、伊舞さんは初めての訪問で「来たかった」のだという。
川底から湯が沸く大塔川(おおとうがわ/熊野川の支流)の一部をせき止めて、1985年から実施している巨大露天風呂が仙人風呂で、すっかり紀南地方の風物詩として定着している。12月から2月までの3か月間、毎日午前6時半から午後10時まで無料で入浴できる。今年の湯船は、幅28メートル、奥行き12メートル、深さ60センチほど。もう出たくない(伊舞さん)、イヤなことも忘れられる(三浦さん)との感想。泉質は炭酸水素塩泉。女子2人は、「時間が経っても身体がポカポカする」と話していた。
仙人風呂から少し下流方向の道路沿いに無料駐車場がある。そこに簡易更衣室とトイレができていた。湯あがりに足を洗う設備もあった。これはうれしい。入浴には水着着用が必須(川なので、全裸で入ると条例違反になるから注意を)。駐車場から仙人風呂まで数分、道路や河原を歩くのでサンダルがあると便利。湯船は温かいが、道中は真冬の寒さなので、上に羽織るものと、バスタオルも持っていくのが望ましい。仙人風呂では、毎週土曜の夜は湯船のまわりに灯ろうを配する「湯けむり灯ろう」が楽しめるほか、来年1月19日には湯船に木札を浮かべて取り合う、人気の「仙人風呂かるた大会」が催される。
【冬の輝き】
今回の旅の移動距離は150kmに及ぶ。最後は白良浜にやってきた。シーサイドイルミネーションが美しい。波の音もいい。ロマンチックなクリスマスミュージックがBGMとして浜全体に流されていた(訪れたのはクリスマス前)。
イルミネーションベンチ(カップルシート)もあり、カップルが楽しそうに写真を撮っていた。女子2人も撮った。
シーサイドイルミネーションは来年の1月26日まで、大みそかには年越しそばの振る舞いやカウントダウン花火の打ち上げもある。夜も美しい白良浜へぜひ。
関連リンク
- 串本町
- 新宮市
- 田辺市
- 白浜町
- 南紀串本観光協会
- 新宮市観光協会
- 熊野本宮観光協会
- 田辺観光協会
- 白浜観光協会
- 日本城郭協会
- びっくり伊勢海老(南紀串本観光協会)
- 日本の名城百選
- 白浜町商工会 青年部
- 白浜温泉旅館協同組合
- 新宮城復元資料収集懸賞事業(新宮市)
- わかやま観光情報(和歌山県観光連盟)
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- 上富田から中辺路、秋の熊野古道を楽しむ旅
- 冬の九度山で、“食”に導かれる旅