那智勝浦で“1番”をめぐる旅

【那智駅】

那智駅はミラクルだ。先に言っておく。国道42号沿いにある道の駅「なち」にやってきた。ここはJR紀勢線の那智駅でもある。そんなことを言いつつ駅の前にやってくると、円筒形(旧型)の黄色いポストが待っていた。ここが旅のスタート。

今回は「ラジオで女子旅」3年目の新企画その2、伊舞なおみさん(写真左)の旅。女子旅は8回目とすっかりおなじみだが、メインで旅をするのは初めて。そんな訳で、旅のパートナーは気心が知れている方がいいだろうと、同じ所属事務所の後輩で、ほかの番組で共演もしている大橋未歩(おおはし・みほ)さん。そう今回は、なーさんとみーちゃんの旅。そして、今回のテーマは「1番」。

幸せの黄色いポストから出発


日本一黄色いかどうかは、みーちゃん調べとして、「レモンのような質感のポスト」とも、彼女は言う。滋賀県出身で和歌山と直接の縁はない。だが、和歌山放送の別番組「なーさんち。」の企画で、和歌山にまつわる歌も歌うアイドル“ふたばみすと”のメンバーになっているから、ここは和歌山を知ってもらうべく、何度も来てもらわないといけない。

☆番組は、ここから聞くことができます。

通常、郵便ポストには「JP日本郵便」と正面に書かれているが、このポストは、そこも黄色に塗られていた(笑)。だが、ポストは本物で、紀伊勝浦郵便局が1日2回集配に来ることが分かった。熊野三山に秋に咲くキイジョウロウホトトギスにちなんで黄色く、その花言葉「あなたの声が聞きたくて」から幸せの黄色いポストなのだという。よくできた話だ。なんとこの番組のスタートと同じ、2017年4月に設置されたようだ。そして、番組では、これまで那智勝浦町を2回取り上げているが、ここに立ち寄るのは初めてだ。

幸せの黄色いポスト

幸せの黄色いポスト

黄色いポストから視点を那智駅に移すと、駅の向こうに海が見える。ブルービーチ那智こと、那智海水浴場だ。砂浜の長さが長いことで知られる。この日もきらめく青い海が広がっている。海開きは7月20日。そして、8月11日には盛大に花火大会も開かれる。

JR那智駅

JR那智駅ホームの向こうは海!

無人駅なのをいいことに、ホームへと入っていく女子2人。めちゃくちゃきれい、1番の景色と感動気味。これは行くしかあるまい。

ホームの窓から海を見ながら

ホームの窓から見える海!

少し風があったが、潮騒も聞こえ、潮の香りも心地よく、海は青く、波は白い。波打ち際まで駆けて行って、「キャー」と戻ってくるという女子みたいな(女子だけど)行動をしばし繰り返す。そして、飛び上がっている写真を撮ろうとなーさんが提案。息の合った2人はさすが、と言いたいところだけれど、もう何回目かわからないほど飛んで、ようやく、かろうじて、空中にいる2人を撮った。なにをやっているのだか。なかなかスタートしない旅だ。

やってきましたブルービーチ

ブルービーチでジャンプ!

道の駅に戻って、那智駅交流センターへ。ここには、那智勝浦町出身で「日本サッカーの父」といわれる中村覚之助(なかむら・かくのすけ)の紹介と、サッカー関係の展示がある。日本サッカー協会のシンボルマークに使われている3本足の八咫烏(やたがらす)は熊野ゆかりの鳥なのだ。必勝祈願に熊野三山に詣でたことがニュースで伝えられることも多いので知っている人にはなじみ深いはず。神武(じんむ)東征(とうせい)の際、熊野に導き案内した八咫烏は、導きの鳥として、日本サッカーを勝利に導いてくれようという話だ(たぶん)。

道の駅の那智駅交流センター

なでしこジャパンの展示

ここには、熊野那智地域の世界遺産の紹介もある。併せて見てほしい。毎年7月14日に執り行われる熊野那智大社の例大祭「那智の扇祭り(火祭り)」の紹介もあった。今年は日曜日なので一層多くの人が参拝や見物に訪れることだろう。扇祭りの中で催される那智の田楽は国の重要無形民俗文化財となっている。

那智駅交流センターには日帰り温泉施設「丹敷(にしき)の湯」もあるのでこちらも利用したいところ。女子旅チームの入浴はまたの機会にして、そろそろ出発しよう。

世界遺産の展示を見ながら

世界遺産の展示

【大門坂】

1番を巡る旅。熊野古道の中で一番人気の道「大門坂(だいもんざか)」を歩く。そのために、大門坂駐車場にやってきた。ここにもサッカーの展示、なでしこジャパンのモニュメントがある。メンバーの足形と手形(ゴールキーパー)がある。八咫烏がサッカーボールを捉えている。手足の大きさを比べてみる女子2人。そして、記念写真を…って何のポーズだろう。

大門坂駐車場のモニュメントで

大門坂駐車場のモニュメントで

駐車場から少し歩くと、大門坂と書かれた石碑がある。大門坂の入り口だ。「到着~!」とか言ってるけど、ここからだから。まずは、関所跡、南方熊楠(みなかた・くまぐす)逗留の宿などを経て、鳥居をくぐると振ヶ瀬橋。その向こうには大門坂茶屋があり、平安衣装の体験ができたりする(2017年5月の「海の幸と山の神秘にふれ蘇る、南紀の旅」で体験済み)が、今回は、歩くことに重点を置いた。この日も、台湾から来たという男女2組が平安衣装を身に着け、夫婦杉(めおとすぎ)のあたりで記念撮影をしていた。やはり絵になる。

やってきました大門坂

大門坂振ヶ瀬橋で

約600メートルの石畳と石段。高低差は100メートル。樹齢800年ともいわれる杉木立の中を行く道で、確かに美しく、人気なのがわかる。そして、歩く人は多いが、なかなかハードだったりする。ほどなく熊野九十九王子(くまのくじゅうくおうじ)の最後の王子(熊野那智大社に1番近い王子)「多富気(たふけ)王子跡」が見えてくる。

熊野古道大門坂の多富気王子跡

熊野古道大門坂を歩く

「十一文関(じゅういちもんぜき)」は通行税を取っていた場所。女子2人が言っている通り、ここから那智の滝が見えるのだ。「もっと見たいか、では払って」などという理由だったかどうかはわからないが、そういう場所だという。そして、「大門坂」の名の由来の大門の跡がある。女子2人は、はぁはぁぜいぜい言いつつ、木のパワーももらいながら、上っていく。

大門坂から表参道へ

大門坂を歩き始めて、約1時間。熊野那智大社へ通じる表参道へ出た。ゴールが見えた女子2人の顔は華やいだ(ここはゴールじゃないんだけど…)。

【熊野那智大社と那智山青岸渡寺】

熊野三山のひとつ熊野那智大社は、鳥居など一部が塗り替え工事中だった。ゴールとしては少し残念だったが、鳥居の下で振り返ったとき、眼下には、上ってきた参道の石段や緑あふれる山々の連なり、加えて青空と、ゆっくりと動いていく白い雲。その影が山々に映るという絶景が広がっていた。大自然に感動した瞬間だ。

熊野那智大社到着

熊野那智大社到着、眼下は絶景

真新しい拝殿に参拝し、八咫烏との記念撮影も済ませた。おととし(2017年)創建1700年を迎えた熊野那智大社は、拝殿の屋根の吹き替えなどを行い、ことし4月に竣工したばかり。鳥居などの塗り替えは、この工事の一環だ。那智の神様が年に一度、那智の滝に里帰りする「那智の扇祭り(火祭り)」(7月14日)までには、工事を終えるのではないかと思われる。

熊野那智大社に参拝

八咫烏と記念撮影

1番を巡る旅としては外せない「日本一のおみくじ」はやってみた。互いに写真を撮り合い、気になる項目はしっかりと読み込む女子たち。

日本一のおみくじ(なーさん)

日本一のおみくじ(みーちゃん)

女子2人が訪れた日は、紫陽花祭の前日。参道や境内、そして、紫陽花園では、紫陽花が色づき始め、見ごろが近い感じだった。

大社に咲く紫陽花

参道に咲く紫陽花

熊野那智大社の隣には、那智山青岸渡寺(なちさん・せいがんとじ)がある。今年5月に日本遺産「西国三十三所」に認定された一番札所。これは外せない。

那智山青岸渡寺に参詣

これぞ一番!札所ね

旅のスタート周辺で時間を取った分、参拝はサクッと(笑)そして、青岸渡寺の三重塔と那智の滝が並んで見える絶景ポイントにやってきた。「落差日本一」「じゃぁ、マイナスイオンも日本一だね(そうかな)」「滝にもっと近づけるの?」などという熊野三山初心者の女子たち。なーさんは何度も来ているという話だったが…。まぁ、何度来てもいいものは良いということにしておこう。

三重塔と那智の滝と旅女子


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