【夢の力】
京奈和自動車道の高野口インターチェンジのすぐ近く、橋本市の庚申山(こうしんざん)の山頂にある高野口公園から旅が始まる。ここは、地域の桜の名所で、夜景スポットだったりもするから、知っている人もたくさんいると思われるが、夢が詰まった場所であることはどうだろう。「ロサリオン」は知られているのだろうか。今回の旅女子は、伊舞なおみさん(写真右)と柳橋さやかさん。この旅では、「パワースポット」を発掘する。パワーを感じたらぜひ訪ねてみてほしい。
続いては、九度山町。世界遺産の慈尊院(じそんいん)や丹生官省符神社(にうかんしょうぶじんじゃ)の近くにある勝利寺(しょうりじ)。創建は、慈尊院より古く、弘法大師が42歳の時、厄除け観音を祀ったと伝えられる。何より、「勝利」という名を持つ寺は、全国でここだけというから、貴重だ。必勝祈願に訪れる人も多いという。
かつらぎ町の町立笠田(かせだ)小学校北側に近畿で一番の巨木がある。幹回り13.5メートル、高さは20メートル、樹齢は600年以上のクスノキで、「十五社(じごせ)の楠」や「十五社の森」と呼ばれている。かつて十五明神を祀る妙楽寺(みょうらくじ)の境内にあったことからこの名があるもよう。だが、明治の神仏分離令で明神が廃止となったらしく、今は、小さなほこらを残すだけとなっている。また、根元の近くで、たくさんの太い幹に分かれ、それぞれによく繁っていて、まさに森の様相を見せている。さらに、この木は、間近まで行けて、さわれる。女子たちは、パワーを授かりに行く。巨木全国順位では43位。
巨木(巨樹・大樹)環境省の巨樹・巨木林調査では、地上高1.3mの位置の幹周囲(幹回り)が3.0m以上の樹木を対象としている。ツバキ、マユミなど幹が大きくなりにくい樹木は、幹周囲が3.0mに満たない樹木も対象。このことから、巨木順位は、地上高1.3mの幹周囲で決められている。
紀の川市との境界近く、かつらぎ町の紀ノ川にある中洲、船岡山(ふなおかやま)へやってきた。県道13号和歌山橋本線沿いの駐車場から望む。地元では蛇島(へびじま)とも呼ばれ、吊り橋で渡ることができ、島の中央には厳島(いつくしま)神社がある。蛇が好きという柳橋さんが関心を示したが、島に渡るのはまたの機会にし、今回は望むだけ。船岡山は、東西500m、南北125m、標高は60m。運ぶには大きいが、上流に棲んでいた2匹の鬼が、海から島を運ぼうとしたがこの地で断念したという伝説が残る。伊舞さんと柳橋さんの女優2人に演じてもらった。紹介したのは伝説からの創作。
紀の川市にある史跡・紀伊国分寺跡歴史公園と、隣接する紀の川市歴史民俗博物館。博物館には、紀伊国分寺だけでなく、紀の川市の歴史資料などがある。まずは、博物館で学習する。紀伊国分寺のジオラマを見ながら、国分寺とは何かなど、紀の川市教育委員会・生涯学習課の田村幸美(たむら・さちみ)副課長(写真中央)に教えてもらう。その上で、実際に歴史公園を散策する。
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