上富田から中辺路、秋の熊野古道を楽しむ旅

【近露はお休みどころ】

田辺市中辺路町近露(ちかつゆ)の熊野古道近露王子にやってきた。

紅葉にはまだ早い

近露王子にやってきた

王子に来れば、説明書きに目を通すことよりも、スタンプ台を確認する伊舞さん。熊野古道スタンプ帳という切り絵テイストのものがあり、ファンも多い。今回スタンプ帳を忘れてきたそうで、悔しがっていた。

近露王子の説明版

王子スタンプ台を確認中

近露は、かつて、宿泊する人も多かったらしく、宿の名残もあったりする。今回の昼食は近露で。地元の食材をふんだんに使った軽食を提供している熊野野菜へ。

熊野野菜でランチ

熊野野菜の前は熊野古道

おにぎりセット(または、ベーグルセット)がおすすめ。私たちは、○○セットと言えば、○○がメインであとは少し(サラダとかだけ)というイメージ。だが、これは違う、他がスゴイ!一度、実際にぜひ。

これがおにぎりセット

こちらベーグルセット

熊野野菜の軒に吊るし柿

近くには柿の木も

近露はのどかで、素敵な場所だ。

近露に子どもの案山子


【継桜で古道歩き】

国道311号をさらに…、田辺市中辺路町野中(のなか)へ。と、お気づきの方も多いと思うが、熊野古道や王子社を訪ねている女子2人だが、「歩いていない」!せっかくの行楽日和だし、「古道歩き」もしてみる。

熊野古道を歩く女子2人

継桜王子の案内を熱心に

少し歩くと汗ばむ陽気だった。継桜(つぎさくら)王子へ。と思ったら、王子社は石段を上がるようで、思わず見上げる女子2人。鳥居を見て、石段を見て、道標を見て、案内を読む。

継桜王子を見上げる

文字が格好良い継桜王子

道標には八咫烏

こちら今の道標

石段を上がることにした。樹齢が800年を越えるものもある杉木立の中に参道の石段がある。大橋さんは、すぐに息が上がり、杖が欲しいなどと言う。

継桜王子へ石段を上る

塗りが新しい継桜王子

しかし、社殿は補修を終え、塗り直したばかりで、色鮮やかな模様を見ることができた。参拝し、その前にそびえる木のパワーももらう。

王子社の前で見上げる

見上げているのはこれ

下りの途中で、スタンプ台チェックは忘れない伊舞さん。もう一度言うが、スタンピスト、伊舞さんは、熊野古道スタンプ帳を持ってくるのを忘れている。

木からパワーをもらう

王子スタンプは確認

このあたりの杉は、南にだけ枝を伸ばしている一方杉と呼ばれている。南の方角は、熊野那智大社の方角にほかならない。

緑が茂る王子の森

一方杉

継桜王子近くにもうひとつ外せないスポットがある「とがの木茶屋」だ。石畳の古道と茅葺き屋根の休憩所。う~ん、絵になる。

とがの木茶屋で休憩

お茶をもらう女子2人

かつて、熊野古道の名物と言われた「とがの木茶屋」と女将の玉置こまゑ(たまき・こまえ)さん(故人)。江戸時代から熊野詣での人々を癒やしてきた茶屋(宿だったこともあるそうだ)はもちろんだが、女将に会うために多くの人がここを訪ね、イベントも数多く行われた。その中には有名人も多いと聞く。今は休憩所として開放され、ボランティアの人たちがお茶を出してくれる。

紅葉のとがの木茶屋

紅葉のとがの木茶屋

女子2人もお茶と、記念にと手づくりのしおりをいただいた。女子2人が訪ねたときは紅葉にはまだ早かったので、こちらも絶景の頃に訪ねた。写真でどうぞ。そして、この先に、藤原秀衡(ふじわらの・ひでひら)ゆかりの桜、秀衡桜(継桜)がある。5代目という。初代は社殿前にあったらしく、継桜の名が遺る。

記念のしおりとどんぐり

秀衡桜近くの紅葉

【湧き水】

最後は、昔も今も熊野詣での旅人や地域の人を潤している湧き水、野中の清水へ。ここは熊野古道沿いではないが、立ち寄る人は多いという(昔も今も)。この一角も石畳になっている。

野中の清水へ

野中の清水

野中の清水の湧き水

湧き水をさわる大橋さん

道路から一段低くなっているが、危なくはない。水が汲みやすくなっているだけだ。大橋さんは水に触れてみた。「冷たい!」と。そして、湧き水は、道路の下を通って、谷へと流れ下るようになっている。水の流れのままに振り返ると、そこからも山の緑をうかがうことができた。

水路から向こうが見える

野中の清水からの展望

野中の清水近くには、ベンチがあり、水の音を聞きながら、ひととき休憩できる。目の前には美しい山々の緑が広がっている。今回の旅のまとめはここで。

野中の清水近くのベンチ


ロケ取材が終わったと思ったら、まるで待っていたかのように野生のサルの家族が現れた。サルたちも湧き水が目当てなのか。そんな訳で、人と遭遇することも多いだろうか、人慣れしている…気がする。

野中の清水にサル出現


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