【熊野古道大門坂(那智勝浦町那智山)】
熊野古道の中で一番人気の道がここ「大門坂」。少し歩いてみる。小川のせせらぎの音やカエルの鳴き声が響くのどかな道。
鳥居をくぐると、ことし生誕150年で注目の博物学者・南方熊楠(みなかた・くまぐす)が3年間暮らした(逗留した?)大阪屋旅館の跡地と記された場所がある。思わず立ち止まり、熊楠がここでどんな暮らしをしていたかを思う。近くに新宮藩関所跡もある。
赤い「振ヶ瀬橋」を渡る。葉桜が茂る。「桜のころはキレイなんでしょうね」といわさきさん、「あっひとつ、残ってる。私たちを待っていててくれたのかな」と三浦さん。
【平安旅女子になる(那智勝浦町那智山)】
大門坂入り口から、数分も歩けば、大門坂茶屋と書かれた大きな白い提灯が見えてくる。平安衣装のレンタルや記念品などの販売をしている場所。すぐそばに樹齢800年ともいわれる夫婦杉(めおとすぎ)があり、このあたりの古道は石畳だったりする。
この場所で18年、ことし88歳という女将の宮本照代(みやもと・てるよ)さんが迎えてくれた。
私たちは、茶屋や夫婦杉近くでの撮影だけだったが(ラジオなのに…)、平安旅衣装で、熊野那智大社まで歩くこともできる。大社で衣装のレンタルも可能。いずれも有料。事前予約なしでも、着付けをしてもらえるが、休日や人数が多いときは、事前に連絡しておくのがオススメ。
訪ねる人たちは、こんなに沢山の衣装の中から選ぶ(選べる)とは思っていない。だから、みんなすごく迷うというか、衣装選びの段階ですでに楽しんでいるのだそうだ。「簡単に決まらないのも良い。人生と同じ」と女将。だから「自分で決めて」とも。
平安衣装を身につけた状態で見ると、結構、本格的な着付けのようだが、数分~10分程度で着られる。三浦さんの着付けを写真で少し紹介。
衣装選び、着付け、撮影とどれもが楽しい。衣装は男性用や子ども用もあり、家族での記念写真や七五三など様々な場面に訪れる人があるという。有名人も、また、外国人も多い。茶屋の中には、そんな写真が沢山飾られている。古道の魅力も衣装の魅力もあるが、女将に会いたいというリピーターも多いのだとか。2人も「また会いに来たい」と話す。
【熊野那智大社(那智勝浦町那智山)】
熊野三山の一つ、熊野那智大社へ。「長い階段が~」などと放送で言っている2人だが、今回は大社近くの駐車場まで車で上がっている(と、バラしておこう)。振り返ると、那智の滝を含めた緑深い山々が見通せる。
大社に参拝。八咫烏にもお参り。そして、おみくじ。日本一の大きさというおみくじをひく。三浦さんは「中吉」、いわさきさんは「大吉」を引き当てた。何が書かれていたかは、番組で。注目する項目がそれぞれに面白い。
境内の大楠を胎内めぐり。
【那智山青岸渡寺(那智勝浦町那智山)】
もとは一つの聖地だった大社とお寺。歴史の中で神仏が分離され、今は、隣り合っているが、雰囲気は随分違っている。こちらは、西国三十三所巡礼の第一番札所の那智山青岸渡寺。
三十三所巡礼をしたいという三浦さんが、ずーっと訪れたいと思っていた場所だとか。参詣はもちろんだが、写真撮影にも余念がない。
三重の塔は青岸渡寺の一部。そして、いわさきさんは待望の「黒飴ソフトクリーム」を手に満足気。こちらも撮影に余念がない。
三重の塔にも登ってみた。ここからは那智の滝の全景が見通せる。そして、面白撮影もできる。例えば、これ、手乗り文鳥ならぬ、手乗り「那智の滝」。
【那智の滝(那智勝浦町那智山)】
今回の旅の最後は、落差日本一133メートルで、日本三名瀑の一つ「那智の滝」。信仰の対象であり、世界遺産でもあり、ジオパークでもある。そんなことより、何より、間近で見る迫力に圧倒される。
特に、初めて見た三浦さんは、「手を伸ばせば届きそう」と言うほどに、滝との近さに驚きながらも感動に包まれていた。そして、紀伊半島大水害後の荒れた状態を目にしているいわさきさんは、随分、平穏になったと安堵していた。
「南紀(紀南)は、自然がとても豊かで、多くのものをもらった気がする」と旅女子2人。外国人観光客の多さに、関心度、注目度の高さを実感した。海は青いし、空も青いし、緑はみずみずしい輝きの季節だし…。皆さんも、「蘇りの旅」へ、ぜひどうぞ。
【関連リンク集】
- 白浜町
- すさみ町
- 串本町
- 那智勝浦町
- 白浜観光協会
- すさみ町観光協会
- 串本町観光協会
- 那智勝浦町観光協会
- 潮岬観光タワー(熊野交通)
- 万清楼
- ホテル浦島
- パンとカフェ nagi
- coffee and more tsubaki
- 大門坂茶屋
- 熊野那智大社
- 西国三十三所巡礼の旅
- 和歌山漁連
- 道の駅すさみ
- 熊野三山協議会
- 和歌山県土砂災害啓発センター
今回も、女子旅サポーター(ナレーション)は、覚道沙恵子アナウンサー。レギュラー化するのか。本人は、このポジションに楽しさを見いだしてきた様子。
次回6月の旅は、紀中をめぐる。
三浦さんとともに旅するパートナーは、峪仁美さん。
放送は、6月24日(土)。
お楽しみに。