【宿は勝浦桟橋近く】
この日の夜は雨模様に。そのせいか、平日のためか、ゴールデンウィーク明けだったためか、比較的静かな夜の那智勝浦町。それでも、マグロはしっかりといただく。いわさきさんは、食事のあとに、ひとり温泉巡りに出掛けたのだという。スタンプラリーの用紙があったから制覇したと。浴衣姿のいわさきさんの写真の隣の男性は、温泉まで運んでくれた船頭さん(?)らしい。
2日目は天気は回復に。朝、まぐろ見物から帰ってしっかり朝食。
【勝浦市場(那智勝浦町築地)】
2日目は少し早起き。朝食の前に、活気づく勝浦市場を訪ねた。まぐろ延縄(はえなわ)漁法で獲る生まぐろの水揚げ日本一の勝浦漁港。毎朝7時から入札が始まる。市場見学もそれにあわせ、7時前に(6時50分ごろから)受付が始まる。
今回の案内は、和歌山漁連・勝浦市場の中村博行(なかむら・ひろゆき)さん。まずは、2階展望デッキから、ずらり並んだマグロを眺めながら、マグロについて教わる。まぐろは回遊魚で、エサを求め、また、独特の呼吸法のため、ずっと泳ぎ続けているという。眠っているときも止まることはなく、泳ぎ続けている。「止まれば死ぬ」は本当だとか。「眠っていても目は開けたまま」これは、女子の質問に対する答。目蓋がないから閉じようがない。実際、水揚げされて市場に並んでいるまぐろも大きな目は開けたまま。
そんなやりとりのあと、実際に、市場フロアへ。大きなクロマグロ(といっても、中サイズらしい)やメバチマグロ、キハダマグロなどを見せてくれる。マグロ以外にもカジキなどの大型魚類も少しは並んでいる。
勝浦市場では、ことし3月初めに、1949年に市場が開設されて以来、最大という全長2メートル82センチ、重さ446キロのクロマグロが水揚げされている。この巨大マグロは、地元の仲買業者がおよそ274万円で落札したという。
「動くことはないと思うが引いてみますか?」カジキの前でそう言われた女子2人。「『動くことはない』って、ことはないだろう」そんな気持ちで挑戦してみるが、まさに中村さんの言うとおり「ピクリとも動かない」。2人の声が、「重い」ではなく「意外」なことがわかる。
前日の夕方までに申し込めば、今回の私たちと同じように市場の方に説明や案内をしてもらえる(有料)。
【大門坂駐車場(那智勝浦町市野々)】
漁港から車でおよそ15分。熊野那智大社へと向かう県道沿い、熊野古道の中でも人気の大門坂を歩く人たちに、とても便利な、とてもありがたい無料駐車場がある。雨上がりの山々はけむっている。
ここには、杖があったり、トイレがあったり。トイレのサインも平安衣装デザインだったりと楽しい。そして、隣接地には、去年竣工した「土砂災害啓発センター」が見える。紀伊半島大水害の地に防災の最前線研究施設がある意義は大きい。
この一角に八咫烏のモニュメントがあり、その足下になでしこジャパンのメンバーの足型がある。澤穂希(さわ・ほまれ)選手の足型に自分の足を乗せて「ちっちゃい」と三浦さん。ちなみに、キーパーは手の形がある。
シュートポーズを決める三浦さんに対し、いわさきさんは、「飛び出し注意」のような…。