橋本・伊都、元気印がさらにパワーをもらう旅

【真田のまちあるき(九度山町)】
赤くて熱い町、九度山町へ。町なかゾーンは、「町家の人形めぐり」開催中。柳橋さんは、初・九度山町だとか。去年(2016年)一年間にわたってNHKで放映された大河ドラマ「真田丸(さなだまる)」で人気が最高潮に達したこの町だが、それまでも、真田幸村(さなだ・ゆきむら)ファンを中心とした歴女が訪ね歩く町として、静かな人気を誇っていた。これをサポートするべく、町内には、無料駐車場が何か所かある。これが素晴らしい。昼食休憩の場所から、車で約25分、今回は県道和歌山橋本線沿いの丹生川駐車場からのスタート。駐車場の背後を丹生川が流れ、水音が心地よい。県道を数分歩くと「ちりめん倶楽部」はある。

ちりめん倶楽部展示場

ちりめん倶楽部展示場

ちりめん倶楽部の中西さんと

ちりめん倶楽部の中西さんと

細かい、小さい、手の込んだちりめん細工で作られた人形がびっしりと並ぶ。「うわぁー」と思わず声が出た2人。店番の中西(なかにし)みどりさんと話しながら、その出来栄えに感心しきり。ひな壇の前にはお供えの菓子が並び、これらも全部ちりめん細工だ。愛好家7人の作品という。ス、スゴイ!

お供えのお菓子も

お供えのお菓子も

ちりめんグッズ

ちりめんグッズ

真田の町は細い路地が多く、坂も多い。路地は直線ではなく、見通しが効かないことから、さながら迷路のようで、探検気分が味わえる。民家の軒先には、紀州九度山と書かれた赤い提灯が吊るされ、六文銭が刻印された木製のプランターに花が植えられている。人形めぐりに参加している(人形を展示している)家には、各所で配布されているマップに対応した番号が記されたタペストリーがたなびく。そうして歩いていくと真田遺跡「真田の抜け穴」があった。この地に蟄居させられていた幸村が、大坂の陣へ出向くために長いトンネルが掘られた…という伝説が残る場所だ。実際のところは、今は、どこにも通じていない。だが、ワクワク気分はさらに高まっていく。一方、電柱には、かわいい真田幸村や真田十勇士が描かれている。九度山町ではおなじみの愛田(あいだ)クレアさんの作画だ。

真田の抜け穴に興味津々

真田の抜け穴に興味津々

真田の抜け穴に興味津々

真田の抜け穴に興味津々

町なかゾーンのメインストリート沿いにある「まちなか休憩所」こと「真田いこい茶屋」を発見、入ってみる。「ちりめん倶楽部」の中西さんに、「面白い人たちがいる場所」と教えられたところだ。ここにもちりめん細工が飾られ、ひな人形の段飾りもある。笑顔のうさぎが目を引いた。こちらは4人の作品だとか。もちろん「面白い」というか「陽気でにぎやかな人たち」がいた。坂上京子(さかうえ・きょうこ)さんと萩原冨佐子(はぎはら・ふさこ)さん(写真右端)。ここは軽食・喫茶でもあり、イート・インスペースもある。お土産に真田グッズも多数ある。そして、なぜか、棚の上に、旧式の大きなラジオがあった。

九度山町でまちあるき

九度山町でまちあるき

まちなか休憩所の皆さんと

まちなか休憩所の皆さんと

かわいい!うさぎ!!

かわいい!うさぎ!!

旧式ラジオ発見!

旧式ラジオ発見!

つばめが飛び交う中、歩いていくと2メートルほどの背丈の九度山焼の金太郎のような像がある。「米金(こめきん)の金時像」だ。
※おわび:番組内で、米金を「よねきん」と紹介していますが誤りです。正しくは「こめきん」です。すみません。

ツバメだ!

ツバメだ!

九度山焼き、米金の金時像

九度山焼き、米金の金時像

梅下百貨店前に並んだ真田ひもを見ていると店の奥さん梅下恵子(うめした・けいこ)さんが説明をしてくれた。幸村の発案で作られたものらしいことを知る。店の奥からご主人の友楠(ともくす)さんも登場し、明治のひな人形や店の古い資料なども見せてくれた。ご夫妻は今年、金婚式を迎えたという。おめでとうございます。

梅下百貨店

梅下百貨店

店主の梅下友楠さん・恵子さんと

店主の梅下友楠さん・恵子さんと

「町家の人形めぐり」と書かれた大きな幕が見えてきた。ことしのメイン展示場は元は医院という建物。ゆえに細かく仕切られ、部屋ごとにテーマが異なる展示が楽しめる。大坂の陣の大阪城は大きく、その前をなぜかNゲージの列車が走る。この列車が、真田の赤備え列車と天空という。細かい演出だ。

ことしの特設展示場は元医院

ことしの特設展示場は元医院

大坂の陣の大阪城を再現

大坂の陣の大阪城を再現

土塀の上にひな人形

土塀の上にひな人形

さくらの間

さくらの間

ここまでの九度山町の人たちは総じてそうだが、この展示場のスタッフも皆陽気でよくしゃべる。そう、パワフルだ。さくらの間には花びらアートがあり、来訪者が参加できる。くどやま芸術祭(今秋開催)でも展示されるそうだ。記念写真コーナーがあり、真田の旗印などを背景に、カブトや刀、弓などを自由に身に着けたり持ったりして撮影できる。射的体験もあり、当たれば真田グッズが手に入る。体験ものはすべてやってみる2人。スタッフの狭間歌子(はざま・うたこ)さん(右から2人目)と井分清子(いわけ・きよこ)さんとともに、初対面とは思えないくらい、あれやこれやと話が弾み、すっかり楽しんでいる。

さくらの間でスタッフと

さくらの間でスタッフと

はいポーズ(三浦さん)

はいポーズ(三浦さん)

はい、ポース(柳橋さん)

はい、ポース(柳橋さん)

いちょうの間

いちょうの間

かわいい吊るしアート

かわいい吊るしアート

射的体験中の三浦さん

射的体験中の三浦さん

展示場を出るとすぐに県道があり、紀ノ川にそそぐ丹生川を挟んで、道の駅「柿の郷くどやま」がある。そして、ここが「丹生川の鯉のぼり渡し」の場所となる。2本のワイヤーに吊るされた約100匹が春風を含んで、泳ぐ。晴れた暖かい日には、その下の河原で水遊びや釣りなどを楽しむ家族ずれの姿も多い。1時間ほど真田のまちあるきを楽しんだ2人は、道の駅で少し休憩。

丹生川の鯉のぼり渡し

丹生川の鯉のぼり渡し

丹生川の鯉のぼり渡し

丹生川の鯉のぼり渡し

「町家の人形めぐり」と「丹生川の鯉のぼり渡し」はともに真田まつりを盛り上げる意味もある。よって、まつりの最終日5月5日までとなっている。今回は立ち寄らなかったが真田三代を中心に展示・紹介する「九度山・真田ミュージアム」もまちなかゾーンにある。

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