【まちなかアート】
7回目の女子旅は、芸術の秋真っ只中。ただ今年の秋は雨が多い。満を持して、いつもはサポーター(ナレーション)の覚道沙恵子アナウンサー(写真左)との旅。テーマは、芸術の秋、まちなかアートを探す(巡る)。折しも、紀の国トレイナート開催期間中ということもあって、そのスタートにもなっている御坊駅から旅を始めた。
「紀の国トレイナート」は、紀伊半島の海岸線を走るJR紀勢線の御坊以南の無人駅舎を中心に、各地のアーティストが表現を展開するイベント。ことしは4年目となり作品も増え、今月1日からあす(29日)まで。期間中は、駅舎アートだけでなく、イベント特別列車「紀の国トレイナート」号の運行があったり。最終日のあすも走ることになっているが、またまた台風の接近と前線の影響でお天気が芳しくないという予報だ。カラフルにペイントされたトレイナート車両は来年1月まで運行されるというから、見て楽しむのは、まだ大丈夫だ。
※台風の影響で中止になったものがあります。
☆番組は、ここから聞くことができます。
【御坊駅】
御坊駅は御坊市の玄関で、JRの駅であり、紀州鉄道の駅でもある。紀の国トレイナートのシンボルマークと中央のピンク色が目立つ看板が立つ。対象駅にはこの看板があり、目印となっている。
御坊駅の作品タイトルは「北限の蝶」。ということで、駅構内で展示を探す。と、改札口の上の壁に、草のような植物とそれに群がる蝶たちを発見!これかな?と思いつつ、駅員さんに聞いた。正解だった。展示は期間中限りで、来年は、また新たなものになるという。その造形は緻密。「本物かと思った」と三浦さん、「盛り感がすごい」と覚道アナ、そして、「これを目当てに来る方もいる」と駅員さん。紀の国トレイナートのスタンプ(スタンプラリーができる)があった。用紙も置かれているから手ぶらで立ち寄っても大丈夫。
御坊駅の構内や待合所には、御坊市やその周辺の特産品の展示がたくさんある。大きなクエの魚拓に思わず立ち止まる女子2人。「クエの季節。おいしいっていうよね。食べたいね」聞き流しておく。また、観光案内のパンフレット類も多い。せっかくなので、駅員さんにオススメを聞いてみた。道成寺(日高川町、隣駅下車)や、寺内町歩きをススメられた。天候と番組の企画などから、この話も聞き流し(すみません)、パンフレットをあらためて開く2人。「日本のシンデレラ」、「宮子姫」が目に止まる。美人の里、宮子姫(かみなが姫)生誕地が、御坊駅近くにあると知る。
【宮子姫】
宮子姫は、この地に生まれた村長(むらおさ)の娘で、文武(もんむ)天皇のお后(きさき)になった藤原宮子(ふじわらの・みやこ)のこと。天皇に道成寺の建立を働きかけたことでも知られている。伝説について詳しくは、御坊市のホームページ(こちら)や、道成寺のホームページ(こちら)に掲載されている。
姫の生誕の地は、九海士(くあま)の里。現在の御坊市湯川町(ゆかわちょう)富安(とみやす)の下富安地区。駅から車でほんの数分のところに大きな像がある。駅前通りを曲がると、田園地帯の中にドーン!とあった。十二単の衣装と長い髪が特徴の姫さまだ。「待ち合わせとかにいいかも」と覚道アナ。いやいや、それ、御坊駅でいいから。感じ方はいろいろだ。それはともかく、まちなかアートではある、間違いない。
【Sioトープ】
御坊市が日高港近くに設置した海水が流れる池と、それを囲む緑地公園。池には近くに住む小魚が放流され、公園には、水木しげるが描くゲゲゲの鬼太郎やその仲間たちとともに、和歌山の妖怪像が点在する。子どもたちの自然観察や、お年寄りなどの憩いの場となっている。
海の潮(しお=Sio)と、ビオトープを合わせたネーミング。旅女子は妖怪アート(?)のある公園を歩いてみる。
【御坊名物】
秋の冷たい雨のせいもあって屋外にいると少し肌寒い。ちょうど昼時になったので、体が温まるおいしいものを食べたいというリクエストにお答えして、元祖せち焼きの店・やましたへ。
せち焼きは、焼きそばを卵とじにした御坊市の名物料理で、目の前の鉄板で調理してくれるので、あつあつを食べることができる。おいしい、温まる~。よかった。
【かえる橋】
和歌山県内のまちなかアートの中で、大きさとインパクトで、間違いなく上位の知名度と思われるのが印南町のかえる橋。ところが、なんと旅女子2人は見たことがないという。初対面では「おおおおー」と思わず声があがり、テンションも上がる!大きさを分かってもらおうと、2人を橋に立たせて写真を撮った。ダメだ、2人が小さすぎる。そう、それほど大きいのだ。
かえる橋は、印南町が「考える」「人をかえる」「町をかえる」「古里へかえる」「栄える」という「かえる」のまちづくりのシンボルとして1990年に造ったJR紀勢線の跨線橋。大きな赤いかえるの頭の上に、かわいい黄色いかえるがちょこんと乗っている欄干がインパクト絶大だ。この橋やその周辺には色んなかえるが配されているから探してみるのも面白い。そして、跨線橋だから橋を渡ることができる。車道と歩道がある。渡るとこんなアートな橋とは分からない。