発見！お宝！広川町

2016/03/26 2016/04/02

世界標準「稲むらの火」

安政南海地震が発生、大津波が広村（現・広川町）を襲った11月5日が、東日本大震災を契機に津波防災の日となり、去年（2015年）12月、国連で世界津波の日となった。折しも、濱口梧陵没後130年の年。そのことにより、地元、広川町の人たちや、私たち和歌山県民にとって、稲むらの火や濱口梧陵の価値が変わるものではないが、世界的な注目度は上がり、伝説は世界標準となって、大地震のあとには大津波が襲う、だから、直ちに高台へ避難する必要があるのだということが知れた意義は非常に大きいと言える。町内には、世界津波の日の制定を祝う幕や旗、幟などが各所に掲げられ、2月末には、県をあげての記念イベントが和歌山県民文化会館で盛大に開かれた。

世界津波の日制定を祝う懸垂幕（広川町役場）

世界津波の日の制定で、広川町を、稲むらの火の館を訪れる人たちの国際化が一気に進んだ。広川町の西岡利記（にしおか・としき）町長は、そう話す。そして、うれしいことだが、あまりにとんとん拍子にことが進んで、世界津波の日の制定に至ったことで整備が遅れている広川町の案内や稲むらの火の館の多言語化を、新年度から早急に進めていきたいと意欲をみせた。高野山や熊野古道など、和歌山の他の地を訪れる人が広川町にも足を運び、広川町や稲むらの火の館に立ち寄った人が、周辺も含めて観光するというようになれば、さらにいい、そうなってほしいと西岡町長。

広川町の西岡利記町長

一方、稲むらの火の館の名誉館長に委嘱された西博義（にし・ひろよし）元衆議院議員は広川町の出身であるだけではなく、稲むらの火の館の一部として公開されている濱口家は、かつて、お父さんが書生として過ごした家だとかで、思い入れも思い出もあって、世界津波の日の制定に関しては、喜びもひとしおの様子だそう。そして、研究熱心さもあり、国際交流の経験も豊富で、さまざまな提案やアドバイスをもらえる貴重な人材で、引き受けてもらえてありがたかったと西岡町長は話した。

「稲むらの火の館」名誉館長に委嘱された西博義氏（左）

県民文化会館で開催されたイベント「世界津波の日制定記念講演と稲むら太鼓」

桜もホタルも広川ダム

今シーズンは、早いのか遅いのか、みんな大好き桜の季節。西岡町長も「年に1度は必ず見に行く」という広川ダム周辺の桜。広川ダム周辺を美しくする会の皆さんが1年を通して、桜だけではないケアをしてくれているという。桜が終わるとホタルのスポットにもなるという。ホタルの湯もあることだし…。

広川町産業建設課の小原直子さん（左）と中川アナ

桜満開のころの広川ダムのあたりってどんな見事な景色になっているのか。放送ころは咲いているだろうが、取材の時は全く花はない。そこで、観光協会の事務局にもなっている産業建設課を訪ね、地図を広げ、写真を見せてもらいながら小原直子（おはら・なおこ）さんに教えてもらった。放送日翌日には、さくらウォークだという。