発見!お宝!有田市
有田市の2017年
有田市といえばみかん。というより、みかんといえば「有田みかん」。その主産地が有田市といっても過言ではない。和歌山県が日本一のみかんの産地で、有田市以外にも産地は多い。しかし、しかし、有田川の両側の山々にみかんが実この景色は、他にはない。みかんのふるさとであり、いまなお産地を牽引する有田市といえる。今シーズンのみかんについて聞くと、年末にぐっと寒くなってくれた方が気候的にはよかったのかも知れないといいつつも、有田みかんは、厳しい条件の時に品質が落ちない、強いみかんだと話し、出来は良いと胸を張った。
有田市の市長は若い。望月良男(おちづき・よしお)市長は、3期めの任期が始まったばかりの44歳。アイデアと行動力の人である。
その有田市が、有田みかんの品質のさらなる向上を目指し、また、本当に高品質の甘くておいしいみかんは市が自信を持って認定し、PRをしていこうという制度を導入している。「原産地呼称管理制度」というなかなかに固い言葉だが、ここに裏打ちされた高品質のみかんは高値で売買され、常に人気という。最初は参加農家も少なかったらしいが、今では、みかん農家自身の自信にもなり、また、さらに高品質を目指す糧にもなっているという。そして、最近話題のふるさと納税の返礼品にも採用され、人気は不動という。まずはその味を確かめてほしい。
今回は年の初めの1月ということもあり、2017年の観光を中心にしたプランを聞いた。5つの小さな拠点を作り上げていく、という。
市長が「どれがいいか」とデザインの異なる数枚の名刺を見せてくれたので、見たことがない写真が載った1枚を選んた。「二百年の時を刻む山本屋敷」とある。この山本屋敷も、有田市の財産。リノベーションして、活用していきたいという。
箕島漁港に水揚げされた新鮮な海の幸を味わえるようにしたい。有田川の南側のみかん山の中を通る農道=有田みかん海道には防災拠点を置く。ヘリポートができ、飲食店の計画もあるという。眺めもオススメとか。矢櫃地区には和歌山大学の観光学部の協力で、祭の復活などをすでに実施したという。
オススメされた場所には必ず行くのが「ラジオで和歌山」流。昼と夜、有田みかん海道のヘリポートより、さらに一段高い造成地で市街地の昼と夜を見渡してみた。雰囲気は写真でどうぞ。
新成人についても聞いた。自分たちのころに比べ、シュッとしていて格好良い。これから色んなことがあるがたくましく生きてほしいとエールを送ったという。
また、有田市は、今夏のオープンを目指し、市民会館の新築をすすめている。1階が700人あまりのキャパシティのホール、2階が硬派な図書館という。オープニングイベントは未定としながらも、ひとつ大きなものというのではなく、市民に喜んでもらえるものをいくつかと話してくれたので、まもなく発表されるのではないかと感じた。いいホールになるはずとも話してくれた。完成したら訪ねてみたい。
資料館が充実
有田市には、その歴史や魅力、産物、文化などを分かりやすく詳しく展示、紹介する資料館が3つある。有田市役所のお隣、市の文化福祉センター4階にある有田みかん資料館と有田市郷土資料館。それに、そこから少し有田川の上流側、熊野古道沿いの最古の神社といわれる糸我稲荷神社の隣に、くまの古道歴史民俗資料館がある。いずれも入場無料となっている。
有田市教育委員会の木谷智史(きたに・さとし)学芸員に案内してもらった。エレベーターで4階に上がると、みかん資料館に出る。
普段は特に案内係は置いていない資料館。それだからだろうか、展示や説明がとても見やすく、わかりやすい。これ、重要と思う。
みかんの産地は全国に多いが、資料をきちんと展示しているところは他にないらしく、全国から訪問者があるという。
紀州の木箱入りみかんが贈答用に重宝され、他産地から「ズルい」とクレームが入ったという味のあるみかん箱がこれ。
同じフロアに隣接するというか、ガラス扉で仕切られて、有田市郷土資料館がある。
入った途端、カメラのレンズが曇った。急に幻想的な展示コーナーに入ったわけではない。展示物の保存環境がいいのだ。そう、加湿されている。聞くと、県内屈指の設備だという。
展示の入れ替えも多く、企画展なども精力的に実施しているという。去年11月末から12月初旬に、市制施行60周年記念で、「有吉佐和子・小説『有田川』の世界」を行ったのもここ。ことしも、企画展の準備を進めているという。期待したい。
今度は、くまの古道歴史民俗資料館。「くまの」がひらがな表記になっている。
展示が分かりやすい。子どもたちに人気というが、大人だって楽しめる。
熊野古道の糸我峠(いとがとうげ)の茶屋の再現コーナーが良い味を醸している。当時も、有田のみかんは旅人に好評だった様子がうかがえる。
後鳥羽上皇の熊野御幸に随行した藤原定家(ふじわらの・ていか)の旅行記「熊野御幸記(くまのごこうき)」をもとに、当時の熊野詣でのようすが、面白く分かりやすくイラストを交えて紹介されている。随行者で歌人という目線が興味深い。
お隣は、最古といわれる糸我(いとが)稲荷神社。
そして、糸我峠へと続く、熊野古道がある。「歩いてみたいかも」と珍しく中川アナが言う。温かくなったら…。
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